WEBプログラマーに未経験から転職するな!

WEBプログラマーに未経験から転職するなという理由

人口減少、経済低迷により日本全体の産業が先細りになっている今、WEB業界だけは未だに右肩上がりの成長をしています。そんななか、未経験からWEBプログラマーになりたいかたが多くなっています。ですが、未経験からWEBプログラマーになることはおすすめしません。その理由を説明しますね。

 

まず、前提知識から説明させてください。

WEBプログラマーとSEの違い

SE(システムエンジニア)と比較することで、WEBプログラマーの職種の特徴をご説明させてください。
まず、SEとWEBプログラマーは違う職種、ということを抑えておいてください。(時々混同されているかたがいます。)

 

SEもITに関わる仕事の一つです。プログラミングも仕事の中に入っています。ですが、WEBプログラマーとは全く違う仕事と考えたほうがいいです。

 

SEはSIerと呼ばれるIT企業で働く職種で、プログラミング、設計、外注先の調整など、開発に関わるあらゆることをする仕事です。プログラミングも挙げましたが、誤解を恐れずにいうと、プログラミングする機会はあまりなく、エクセルやワードの資料をいじっている時間のほうが圧倒的に長い仕事になります。

 

実は、このSEという仕事は未経験からの転職者の受け入れを積極的に行っています。(私もIT業界には最初SEとして入りました。)

 

というのは、SIerのビジネスモデルはB to B(法人向け事業)で、顧客が要望するエンジニアの人数を決められた期間用意することでお金をもらう、いわゆる「人月商売」というモデルを採用しているからです。

 

なので、人数さえ確保できれば、あまり技術力が高い人が必要なわけではないので、とにかく多くエンジニアを採用し配置することが売上をあげることになります。なので、未経験者でもどんどん採用するのです。もちろん未経験者向けの技術研修もしっかりしてくれます。

 

それに対し、WEBプログラマーは、基本的にB to C(消費者向けの事業)のビジネスモデルの会社に勤めることになります。あなたが普段よく使う、WEBサービスやアプリなどを運営している会社です。

 

ということは、そのWEBサービスの出来しだいで、サービスの人気、つまり売上が大きく変動するということです。なので、WEBプログラマーには高い技術力や経験が求められます。SIerのように契約を結べば、売上が確定するわけではないので、資金もカツカツのところが多く、未経験者を研修して育てる余裕はありません。

 

なので、WEBプログラマーに未経験者から転職するのは、SEに比べて難しいのです。

 

最近は少し状況が違ってきている

 

私がSEになった9年前に比べて最近は状況が変わってきています。WEB系の企業でも未経験者からWEBプログラマーに育てようという会社が少しずつ増えてきている印象です。

 

おそらく、WEBビジネスがきちんと利益を出せるように成長してきて、大きな会社が増えてきているからだと考えられます。

 

とはいえ、SIerに比べるとやはり未経験者には厳しい業界というのは変わりません。

どうしても未経験からWEBプログラマーになりたい人はどうすればいい?

実はWEBプログラマーになるのはシンプルに考えることができます。志望する会社が求める技術を持っていることを証明すればいいのです。

 

ここで問題です。どうやって技術を持っていることを証明すればいいのでしょうか。次の選択肢から選んでください。

  1. IT系の資格を取得する。
  2. ブログやSNSで技術について発信する
  3. その会社求める技術で何か作ってみる

正解は3です。

 

SIerで比較的重視される情報処理試験の資格やベンダー系の資格などはWeb系の会社においてはあまり重視されません。その資格の勉強をすることが無駄というわけではないのですが、資格を持っているからといって、実際に何か作れるかというとそういうわけではないので、あまり資格として重視されていません。

 

なので、一番シンプルに「僕、これ作りました。」と見せることが技術力の証明になるのです。いわゆるポートフォリオというものです。

 

私はSEからWEBプログラマーに転身しましたが、実際に1から一人でシステムを作ったことがなかったので、ポートフォリオ作りは非常に辛かった記憶があります。

 

志望していた会社がCake PHPというWEBフレームワークを使ったサービスだということを知ったので、自分もCake PHPを学習し、簡単なショッピングサイトを作りました。

 

で、それを面接で見せると、「あぁ、君大丈夫そうだね。」という反応がもらえて、今いる会社に入れました。

 

選考基準がわからない他の職種よりもすごくシンプルです。

 

この年齢でもWEBプログラマーになれるの?と質問される方が多いですが、それは若いことにこしたことはないです。でも、このポートフォリオさえ作れれば、別に何歳でもなれると思います。

 

20代じゃなきゃダメっていうサイトが多いですが、SIerよりのエンジニアのことを言っている可能性が高いです。SIerは実力よりも、表面的なスペック(年齢、学歴、資格など)を重視するためです。

 

WEB業界は確かに厳しい実力社会ですが、努力しだいで実力はあげられるので、ある意味公平な業界とも言えます。ちなみにその例をよく表しているのが会計サービスのfreeeの平栗さんの話です。

 

東大法学部卒(31歳・無職)が半年でプログラマーになれたのは生存本能のおかげ〜『freee』開発者・平栗遵宜さん

 

具体的にどうすればいいか

まずWEB系の会社といってもいろいろあるので、志望する会社をいくつかピックアップして、使われている技術を調べてみてください。

 

未経験だと専門用語がわからないかもしれませんが、ざっくりでよいので、使っているプログラミング言語くらいは調べてみてください。

 

そのあと、その言語を使えるように勉強、実践していってください。

 

ただ、独学で挫折してしまうかたは、プログラミングスクールなどに入ってプロに教えてもらうのもありです。職業訓練学校でも、WEB系の技術を教えているところが多いです。

 

また、技術研修から就職まで斡旋している業者もあります。そのようなところの研修をうまく利用するのもありです。